研究概要 |
当該研究者が進めてきた知的構造物の研究、即ち、1.宇宙でのソフト・ドッキング、2.地球軌道上のテザ-衛星の不安定振動の抑制、3.振動抑制に有効な形状記憶合金繊維などを用いた積層複合材の減衰の増加に関する理論的研究を踏まえ、特に積層複合材の機能材料としての形状記憶合金の形状記憶効果を含む各種特性に関する基礎的データの収集と理論解析の再検討を主要な目標として、上述の知的適応化の理論的研究における問題点の把握および問題点の理論的改良のため次のような研究を行った。 1.宇宙浮遊する2次元可変形状知的トラス構造のソフトドッキングに関し、ドッキングハンドに指定した姿勢、位置を達成するための各トラス部材の変形の制御法を提案し、有効性を明らかにした。 2.テザ-衛星のテザ-長さ制御についての解析の再検討を行い、改良を進めた。 3.形状記憶合金の応力誘起記憶効果についてのモデリングを導入して、ヒステリシスを有効に利用することより、曲面板の強制振動の振幅を抑制し、あるいはパネルフラッタの限界速度への影響について明らかにし、その有効を示した。 上述の1.,2.,3.の各解析においては、購入した高速且つ大容量ハードディスク搭載のパーソナルコンピュータを用いて数値計算を行った。
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