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1994 年度 実績報告書

森林土壌における養分シンクとしての微生物バイオマス量の推定

研究課題

研究課題/領域番号 06806020
研究機関島根大学

研究代表者

金子 信博  島根大学, 農学部, 助教授 (30183271)

キーワード森林土壌 / 土壌微生物 / 微生物バイオマス / 落葉分解 / 物質循環
研究概要

本研究では土壌中の微生物バイオマス量を微生物の種類や活動状態にこだわることなく、炭素量や窒素量として評価することを目的としている。このことは森林の取り扱いが物質循環に影響するメカニズムの一つとして微生物バイオマスの変化をとらえることができるのではないかという仮定にもとずいている。
本年度は学内圃場の裸地と3年生の苗木を植栽したポットにリターバッグを設置し、樹種ごとの分解率と微生物バイオマス量の関係を検討した。燻蒸抽出法(Fumigation Extraction)を用いて、学内圃場に設置したリターバッグ中の各種の落葉(コナラ、アカマツ、クヌギ、イチョウ、スギ、ユリノキ、ミズキ)から微生物態炭素の抽出・定量を試みた。微生物バイオマス炭素は設置後3ヶ月でリターの炭素量の約2%から8%であり、6ヶ月後では4%から16%程度と増加していた。分解速度の速い樹種は微生物バイオマスの定着量が多く、分解の遅い種では少ない傾向を示した。しかし、6ヶ月から9ヶ月後にかけては、分解の速いミズキやユリノキ葉上のバイオマスより、分解の遅いコナラやクヌギに見られる微生物バイオマスの方が多くなる傾向を示した。また広葉樹に比べ、スギは単位重量あたりの微生物バイオマスが少ない傾向を示した。燻蒸抽出法以外の方法でのバイオマス推定法はデータ収集まで至らなかった。そのなかでSIR法に関しては、ChengとColeman(1989)の測定法を改良し、最適基質濃度を種々の樹種で検討中である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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