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1995 年度 実績報告書

HLA-クラスI遺伝子導入マウスを用いたクルーズトリパノソーマ感染防御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06807025
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

平山 謙二  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60189868)

キーワードクルーズトリパノソーマ / HLA / ペプチドワクチン / システインプロテアーゼ / 細胞障害性T細胞 / CD8分子 / 種内変異 / 防御免疫
研究概要

1.クルーズトリパノソーマ慢性感染マウスの作成
慢性感染マウスの作成には、4週齢のC3H/He、あるいは、C3H由来HLA-B35トランスジェニックマウス(HLA-B35-TG)に、培養エピマスゴ-ト1×10^6コを投与するのが、最も安全で確実な方法であることが判明した。これにより、投与後2週後には血清抗体価の上昇が認められ、2ヵ月後も抗体価は接続して上昇した。
2.抗原ペプチドによる刺激培養
感染後約2ヵ月のマウスの脾細胞1×10^6/mlを5種類のHLA-B35と親和性の強い、システインプロテアーゼ抗原由来の8-9merペプチド各10μMの濃度で3日間刺激培養した。4日後に、IL-2 30U/mlを加え、さらに7日間培養を続けた。培養開始10日後に、生細胞を集め、自己の放射線照射した脾細胞5×10^6コと共に培養を続けた。培養開始後、14日目に生細胞を回収し、マウスCD8に対する単クローン抗体で、CD8陽性T細胞の数を算定した。予想に反して、細胞数は増加しておらずペプチドによる刺激効果は不十分であると推測された。この細胞のペプチド抗原添加HLA-B35トランスフェクタント(P815-B35tf)に対する細胞障害性を^<51>Crを用いて常法により行なったがまったく障害性を示さなかった。慢性感染マウスに対してペプチド抗原の刺激活性が低かった要因として以下のことが考えられた。
(1)B35モチーフで作成したペプチドは、いずれも結合性試験で弱い親和性しか示さなかった。つまり、選んだシステインプロテアーゼに対してHLA-B35が最初から低応答性の可能性がある。
(2)ペプチドの決定に用いたデータは、Y株ではなくTulahuen株由来のため、配列が異なっていたため刺激しなかった。
(3)トランスジエニックマウスのHLA分子が機能するには、ヒト由来のCD8分子のダブルトランスジエニックマウスが必要であるとの報告があり、これと同様の機序が働いた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kenji Hirayama: "T-Lymphoproliferative response of the patients with Chagas' desease to epimastigote antigen of T. curuzi in GUATEMALA" Jpn. J. Trop. Med. Hyg.23(1). 65 (1995)

  • [文献書誌] 平山謙二: "シャーガス病患者のTrypanosoma cruziエビマスチゴ-ト抗原に対する免疫応答性の解析" 寄生虫学雑誌. 44. 48 (1995)

  • [文献書誌] Maria Paula de Leon: "Analysis of polymorphism of the gene encoding Cysteine Protease from different strains of Trypanosoma cruzi" Jpn. J. Trop. Med. Hyg.(in press).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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