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1995 年度 実績報告書

高齢者のアクティブ・ライフに及ぼす要因と予防的方策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06807038
研究機関大阪大学

研究代表者

中西 範幸  大阪大学, 医学部, 助手 (90207829)

研究分担者 西 信雄  大阪大学, 医学部, 助手 (80243228)
多田羅 浩三  大阪大学, 医学部, 教授 (20107022)
キーワード老人 / 生存率 / 保健予防活動 / 健康診断 / 健康診査 / 健康づくり
研究概要

【目的】地域住民を対象に実践されている保健予防活動が高齢者の健康に及ぼす効果を検討する。【対象と方法】大阪府S市において平成4年10月に設定した65歳以上の1,405人を観察コホートとして、平成7年11月30日までの38か月間の転帰を観察した。この観察コホートの中で転出した者80人を除く、1,325人(94.3%)の転帰が確認され、38か月間に死亡した者は154人、生存人は1,171人であった。【結果と考察】カプラン・マイヤー法を用いて健康管理の状況別に生存率をみると、健康診断を「60歳未満で受診」していた者の生存率は93.7%で最も高く、ついで「60歳から受診」の者の90.8%、「受診せず」の者の78.6%の順であった。基本健康診査・がん検診の受診状況別には、「両方とも受診」していた者の生存率は95.4%であり、「一方のみ受診」していた者、「いずれも受診せず」の者はそれぞれ90.7%、86.1%であった。健康づくりの実施状況別には、「60歳未満で実施」していた者は95.2%で最も高く、ついで「60歳から実施」の者が91.6%、「実施せず」の者が86.6%であった。コックス比例ハザードモデルを用いて生存に及ぼす予後因子を検討すると、性、年齢、支障、および社会活動、生きがいなどの社会的・精神的要因を取り除いても、健康診断の受診と健康づくりの実施はいずれも死亡と有意な関連をみとめ、ハザード比(95%信頼区間)はそれぞれ0.65(0.52-0.81)、0.67(0.51-0.88)であった。基本健康診査を基本とする健康診査の受診や健康づくりの実践は、高齢者の死亡を抑制する可能性を示しており、超高齢社会を迎えて積極的な健康診断の受診勧奨や健康づくりの推進と、健全な社会環境の整備を基盤とした総合的な保健事業の展開をはかる必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Noriyuki Nakanishi,Kozo Tatara,etl: "The Association of Health Management with the Health of Elderly People." Age and Ageing.24. 334-340 (1995)

  • [文献書誌] Noriyuki Nakanishi,Kozo Tatara,etl: "Do preventive health services reduce eventual demand for medical care?" Social Science & Medicine.(in press). (1996)

  • [文献書誌] 中西範幸,高林弘の,楢村裕美,多田羅浩三: "「障害老人と日常生活自立度(寝たきり度)判定規準」と支障度との関連性についての一考察・" 公衆衛生.(印刷中).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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