• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

神経変性疾患における神経栄養因子とその受容体の発現に関する研究-神経細胞死の病態理解と治療への応用-

研究課題

研究課題/領域番号 06807059
研究機関愛知医科大学

研究代表者

祖父江 元  愛知医科大学, 医学部, 助教授 (20148315)

研究分担者 木全 弘治  愛知医科大学, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
満間 照典  愛知医科大学, 医学部, 教授 (00111857)
寺尾 心一  愛知医科大学, 医学部, 助手 (50188661)
熊澤 和彦  愛知医科大学, 医学部, 講師 (20178065)
キーワード末梢神経障害 / neurotrophin / trk-family
研究概要

ヒトの各種末梢神経障害(血管炎に伴うニューロパチー,Guillain-Barre症候群,Charcot-Marie-Tooth病,家族性アミロイドニューロパチー,cCisplatinによる中毒性ニューロパチーなど)の58症例の患者から得られた腓腹神経の生検標本を用いてneurotrophin(NGF,BDNF,NT-3)とその受容体であるp75^<NGFR>,trkA,trkB,trkCのmRNAレベルをNorthern-blot分析によって測定した。p75^<NGFR>mRNAは軸索障害性の病変局所において発現のレベルが上昇しており,逆にtrkB,trkC mRNAは軸索障害によりその発現レベルが低下していた。trkAは発現が見られなかった。一方NGF,BDNF,NT-3mRNAレベルは軸索障害の程度とは相関が見られず,マクロファージ,リンパ球などの浸潤細胞のレベルとむしろ相関が見られた。一方各種末梢神経障害の各々の疾患別の発現レベルはneurotrophinおよびその受容体のmRNAともに特異的なパターンは見られなかった。neurotrophinとその受容体のmRNAの発現レベルは疾患特異的であるよりは病態特異的でneurotrophinは主に軸索障害性病変によりまた,その受容体は浸潤細胞のレベルによってその発現が調節されると考えられる。ヒトの末梢神経障害で神経栄養因子とその受容体の発現レベルの検索としては今回の我々の検討は最初のものであり,今後の神経疾患と栄養因子の関連に関する研究を進める上で重要な指標になると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masahiko Yamamoto,Gen Sobue,et al: "cAMP-dependent differential regulation of extracellular matrix(ECM)gene expression in cultured rat Schwann cells" Brain Research. 653. 335-339 (1994)

  • [文献書誌] Gen Sobue,Ikuko Ueno-Natsukari,et al: "Phenotypic heterogeneity of an adult form of adrenoleukodystrophy in monozygotic twins" Ann Neurol. 36. 912-915 (1994)

  • [文献書誌] Gen Sobue,Manabu Doyu,et al: "Expression of mRNAs for neurotrophin(NGF,BDNF,NT-3)and their receptor (p75^<NGFR>,trk,trkB,trkC)in human peripheral neruopathies" Ann Neurol. (in press). (1995)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi