研究課題/領域番号 |
06807103
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
長谷 貴將 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00198706)
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研究分担者 |
谷 徹 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20179823)
遠山 育夫 滋賀医科大学, 分子神経生物學研究センター, 助教授 (20207533)
木村 宏 滋賀医科大学, 分子神経生物學研究センター, 教授 (40079736)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | c-fos / 上腸間膜動脈閉塞症 / 敗血症性脳症 / ラット脳 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
ラット上腸間膜動脈結紮後、2、4、6、8時間後において脳内の特定の神経核においてc-fosが発現することが免疫組織化学的に確認された。これらの核は、(1)脳質周囲器官(終板の脈管器官、脳弓下器官、最終野)(2)視床下部(室傍核、視索上核、背内側核など)(3)脳幹部(青班核、孤束核、迷走神経背側核、縫線核など)(4)辺縁系(外側手網核、扁桃核など)吻側から尾側にかけて広範囲に分布していた。この事実から本症において中枢神経系が(1)視床下部-下垂体前葉-副腎皮質系(2)視床下部-下垂体後葉(3)視床下部-交感神経系-副腎髄質系のみならず、辺縁系にも活性化が起こっていることを示唆している。これは臨床的には、敗血症にしばしば見られる精神不穏、神経症状の発現(敗血症性脳症)を神経解剖学的に裏付ける可能性があると考えられた。また、上腸間膜動脈結紮ラットと無処置ラットを共通循環としたところ、無処置ラットの脳内にも処置ラットとほぼ同様のc-fos発現が見られたため、液性因子の関与が強く示唆された。血中エンドトキシン濃度は6時間以降に上昇するため、初期のc-fos発現にエンドトキシンは関与していない可能性が強いと考えられた。現在はc-fosがどのような遺伝子の誘導に関与しているか(抗利尿ホルモン、副腎皮質ホルモン放出因子、チロジン水酸化酵素、ガンマーアミノ酪酸合成酵素など)をin situ hybridizationによって検索中である。今後はc-fos発現をおこす液性因子のうち、敗血症性脳症の原因となるもの、代謝亢進をもたらすようなものなど、敗血症患者にとって有害な物質を同定することとその除去方法を確立することが必要であると考えられる。
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