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1994 年度 実績報告書

ミトコンドリア障害によるパラコート中毒機構

研究課題

研究課題/領域番号 06807124
研究機関金沢医科大学

研究代表者

平井 圭一  金沢医科大学, 医学部, 教授 (60027092)

研究分担者 島村 英理子  金沢医科大学, 医学部, 助手 (00267741)
盛口 敬一  金沢医科大学, 医学部, 講師 (30139779)
キーワードパラコート中毒 / 肺障害 / ミトコンドリア障害 / フリーラジカル / スーパーオキシド / ロテノン非感受性NADHオキシダーゼ / 農薬中毒
研究概要

研究目的
除草剤パラコート中毒の機構は、ミトコンドリアにおけるフリーラジカル生成とそれに伴うミトコンドリア障害が関係することを萌芽的研究として明らかにする。
研究実施計画と研究実績
1.ラット肝分離ミトコンドリアの酸素フリーラジカル生成
(1)小胞体(G-6-Pase)の混入のない重いミトコンドリアフラクションについて、2mMNADH存在下に3mMパラコートを基質としたとき、嫌気的条件下にパラコートラジカル(青色)の生成、好気的条件下に酸素吸収の上昇、チトクロムc還元反応の促進を観察している。
(2)この反応はロテノン非感受性でNADPHで代替されないので電子伝達系を通らず、ミトコンドリア外のNADHと反応する全く未知の新しい酵素系の可能性が考えられる。
(3)最も強い活性がミトコンドリア外膜フラクションに局在するのを明らかにしつつある。
2.NADH依存性パラコートリダクターゼ分離の試み
(1)分離ラット肝ミトコンドリアを20mMTris/HCl、1mMEDTA、0.5mM PMSF液中で超音波破壊し,0.02%TritonX-100添加ライゼ-トからロテノン非感受性NADH依存性のパラコート還元活性を持つタンパク分離を試みている。現在DE-52カラムを通して比活性が高いフラクションを集めている。
(2)次年度に同フラクションをCL-6Bカラムで分画して電気泳動的に単一なバンドを示す酵素タンパクの分離を行う。
3.ミトコンドリア酸素フリーラジカル生成の電顕組織化学
(1)2mMNADH存在下に3mMパラコートを基質としたときミトコンドリアでスーパーオキシドが生成する。スーパーオキシドは物理化学的に即座にH_2O_2に不均化されるのでこれをセリウム反応液(Hiraiら:Exp.Cell Res.194:1927,1991)にてセリウムパ-ハイドオキサイドの沈殿として検出し、電顕下に観察している。
(2)パラコートによるフリーラジカル生成反応はミトコンドリア外膜に局在することを見出している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Matsumoto.K.,Hirai K.-I et al.: "ree radical production by rat liver mitochondria in acute paraquat poisoning mechanisms" J.Electron Microsc.44. (1995)

  • [文献書誌] 平井圭一: "身体とそのしくみ(酸素とのお付き合い):老化からガンまで" 石川自治と教育. 484. 36-49 (1994)

  • [文献書誌] 平井圭一: "活性酸素実験プロトコール" 秀潤社, 328 (1994)

  • [文献書誌] Moriguch.K and Hirai.K.-I: "Federative International of Anatomy" New University of Lisbon, 727 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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