研究概要 |
1.実験結果 (1)EBウイルス感染B95-8細胞をウサギ眼硝子体に注入することにより、長期にわたる血清中EBウイルス関連抗体(EB.VCA-IgG,EB.VCA-IgM,EB.VCA-IgA,EB.EADR-IgG,EB.EADR-IgA)の上昇がみられた。 (2)抗体上昇のみられたウサギについて眼球のほか、肝臓、脾臓などより抗原(EBウイルスDNA)の検出をPCR法を用いて試みたが、現在のところ、硝子体注入初期(2日目、4日目)には硝子体から検出されたのみで、その他の時期には検出できていない。 2.今後の課題 (1)in vitroにおいてウサギ末梢血などを用いて、EBウイルスの増殖が起こるか検討する。 (2)ウサギの血液、眼球などにEBウイルスレセプター(CR2)が存在するかどうか、また今まで知られている用式とは異なるEBウイルス取り込みの可能性についても検討する。 (3)EBウイルス抗原に何らかの形でトレーサーをつけ、硝子体に注入したEBウイルスの動向について検索する。 (4)EBウイルス以外のウイルスや、他の蛋白抗原を用いて硝子体注入による生体内での抗体形成について検索することにより、硝子体のアジュバント効果について検討する。
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