研究課題/領域番号 |
06807153
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
田仲 持郎 岡山大学, 歯学部, 助手 (40171764)
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研究分担者 |
中井 宏之 岡山大学, 歯学部, 教授 (10049372)
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キーワード | 歯面処理 / コラーゲン溶解剤 / 次亜塩素酸ナトリウム / 銀鏡反応 / アマルガム / ガリウム合金 / 接着性 / 辺縁封鎖性 |
研究概要 |
コラーゲン溶解能を持つ象牙質被着面処理剤を用いて、コンポジットレジンに代表されるレジン系修復材料と歯質との接着性の改善と処理歯面に及ぼすダメ-ジについて主として検討してきた。当該年度においては、歯質との接着が要求されるその他の修復材料に対しての効果を検討した。我々は歯質との接着性を全く持たないアマルガム、ガリウム合金に代表される金属系直接修復材料を銀鏡反応を利用して被着歯面上に析出させた金属銀との合金化反応によってレジンセメントなどの合着材を用いることなく歯質との接着を可能とした。この接着法において、銀鏡反応に先立つ被着歯面処理としてコラーゲン溶解剤を用いることにより接着性、辺縁封鎖性に関して著しく改善されることを見い出し公表した(田仲、中井:銀鏡反応を利用した被着歯面処理(その1)-金属系直接修復材料の歯質への新しい接着法-、歯科材料・器械、Vol.14Special Issue 25、p248-249、1995)。 1 接着性に関する知見:アマルガムとしてDispersalloy(J&J)を用いるときエナメル質に対して4.03±1.67MPa、象牙質に対して18.23±4.71MPaの剪断接着強さを示し、象牙質に関してはレジン系修復材料に較べても同等以上の接着強さを発揮した。同条件において、ガリウム合金であるGallium alloy GF(Tokuriki)は象牙質に対して5.52±4.24MPaであり、アマルガムと比較して極めて不安定で弱い接着強さしか発現しなかった。 2 辺縁封鎖性に関する知見:窩洞切断面の顕微鏡観察を行った結果、本法によって接着されたアマルガム、ガリウム合金とも修復物と歯質との間の間隙は皆無であった。この結果は、レジン系修復材料が硬化時の重合収縮などにより間隙の発生が避けられないのに対して、アマルガム、ガリウム合金は硬化時における体積変化が極めて小さいためと推察され、辺縁封鎖性に関してはレジン系修復材料に較べて明らかに優位性を持っていた。
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