研究課題/領域番号 |
06807180
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
清水 章 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00028581)
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研究分担者 |
中西 豊文 大阪医科大学, 医学部, 助手 (10247843)
畑中 道代 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50218484)
中川 俊正 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30237226)
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キーワード | C型肝炎 / 補体寒冷活性化 / クリオグロブリン / リウマチ因子 / コールドアクチベーション / HCV |
研究概要 |
血清を低温に放置した時に補体価が、試験管内で低下する現象をCold Activation(CA)と呼び、これがnon-A,non-B肝炎患者血清中に認められることを申請者等の教室で見いだして以来、昨年度までにこれがHCV感染によるものあることを確認し、クリオグロブリン形成との関連について調べた。CAとクリオグロブリン共に陽性の例、およびそれぞれ単独の陽性例が認められるが、CA陽性例は全てHCV抗体陽性であり、クリオグロブリン陽性例では約半分がHCV抗体陽性であった。CAを表す血清は低温で形成される免疫複合体を持つと考えられ、リウマチ因子活性を持つ抗体を含んでいる可能性がある。CA陽性例のRF陽性率、63%に比し、CA陰性例では9.4%と明らかな差が認められた。また、血清を低温に放置した時にのみRFが陽性となる検体が数例見つかり、これらは全てHCV抗体陽性であり、CAが陽性であった。この血清にモルモット血清を添加するとRFは再び陰性となった。補体系は抗原抗体結合物を可溶化する働きがあるので、アフィニティーの弱いRFが補体不活性化状態でのみ陽性反応を示すと考えられた。このようなRFがHCV感染に伴って生じ、低温で補体系を活性化している可能性がある。
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