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1994 年度 実績報告書

更新世 後期以降の海水準変動へのハイドロアイソスタシ-効果の野外調査的検討

研究課題

研究課題/領域番号 06808016
研究機関九州大学

研究代表者

鹿島 薫  九州大学, 理学部, 助教授 (90192533)

キーワード海水準変動 / 第四紀 / 更新世 / 完新世 / ハイドロアイソスタシ- / マレーシア / マングローブ / 珪藻
研究概要

平成6年度は,上記のテーマについて,瀬戸内海沿岸とマレーシア北西岸域において,研究を行なった.
瀬戸内海沿岸では,従来の研究のレビューを行なうとともに,松山で野外調査を行なった.瀬戸内沿岸域の完新世海水準変動については,現在を最高海水準とする説(広島大学中田ほかによる)と約6000年頃前の高海水準期を認める説(兵庫教育大学成瀬ほかによる)があり,これまで決着がついていなかった.今回の松山における調査では後者の説に近い結果を得た.これは,ハイドロアイソスタシ-理論の予想とも良くあう.まだ,試料の分析が途中であるので,来年度には調査地点をひろげるとともに,さらなる検討を行なう予定である.
マレーシア北西岸域には,マングローブ林が発達している.その中でも比較的自然状態の保存されているマタンマングローブにおいて採取された掘削試料について,堆積環境の復原を,実験室において行なった.掘削試料はマングローブ表層5m(3地点)のものであり,最近3000年間程度の環境変動と海水準変動を復原することができた.
今回行なった分析は,以下のとおりである.
層相解析.
珪藻をはじめとする微化石分析.
安定同位体分析.
炭素14による年代測定.
上記の調査地域は,現在,地球の温暖化による海水準の上昇が懸念されているが,これまでの分析結果では,顕著な上昇は認められない.なお,今後,試料の分析がすすむにつれ,新たな事実が明らかになるものと期待される.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 鹿島 薫: "マレーシア北西域におけるマングローブ発達過程と海水準変動" 地学雑誌. (発表予定).

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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