本研究では、「基本漢字500」の漢字すべてについて漢字情報データベース(媒介語、英語)を作成した。学習者の選択により複数のルートで学習が可能になっており、今後はカリキュラムの中で学習者に使わせることによって、学習者がどの機能をどの程度利用するか記録しデータを収集するし、データの分析に基づいて漢字学習に有効な学習・指導方法を設立する予定である。 漢字情報データベースは1字ごとまずその漢字についての基礎知識(基本漢字500番号・漢字の音・訓・中心義)が用意されている。また、いろいろな学習学習ルートがとれるように、学習者が自分で考える覚え話しが入力できるスペースを設ける。学習のためのルートとしては他には次のような項目が用意してある。 同音符同音字・同音符類音字・同音符異音字・類似形態音符・類似形態漢字・同部首字・類義字・単字例文・熟語例(単独)・熟語例(文脈中)。 さらには、学習者がコメントやメモを書くフィードバック欄が設けてある。 今後の課題として残っているのは、漢字の構造を当てる機能を盛り込むこと(新しいパターン分けはすでに行っており、形成字15パターン・会意字8パターンを考えている)である。それから、筆順情報、グラフィックス、既成の覚え話しを考える予定でいる。 さらには、漢字情報データベースは本研究では学習・指導方法設立のために使用するが、漢字学習ソフトとして十分実用化できるものと考える。
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