研究課題/領域番号 |
06808036
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
藤田 米春 大分大学, 工学部, 教授 (70081289)
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研究分担者 |
西島 恵介 大分大学, 工学部, 助手 (30237698)
二村 祥一 大分大学, 工学部, 助教授 (90038068)
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キーワード | 感情 / 問題解決 / 論理 / モデル / 主観的確信度 / 反応度 / 論理的依存関係 / 比較分析 |
研究概要 |
まず、感情語の比較分析により感情発生の条件を抽出した結果、種々の感情の中で、生存のために先天的に備っている原始的な感情と、より高度で理論的な感情とがあることが明確になった。特に後者については、「論理的でない」心理作用と見られてきた「感情」が、非常に論理的な発生機構をもち、それらが人間の問題解決機構や知識と密接な関係をもつことが明らかになった。これらに基づき、高度な感情の大部分を説明するための感情モデルとして、問題解決過程と外界の認識との関係で感情の発生機構を表現する「感情の問題解決モデル」を提案した。 人間の思考・行動過程を模式化すると、意識的なもの、無意識的なものを問わず「欲求・感情発生→目標設定→計画作成・評価→計画実行→結果認識→欲求・感情発生」というサイクルで表す事ができる。このサイクルにおいて、計画の作成・評価過程における知識の論理的な依存関係が感情の発生やその後の感情的行動を論理的に決定していることを明らかにし、その際、計画作成・評価に用いた知識について感情発生主体がどの程度の自信をもっているかを表すパラメータSCF(主観的確信度/自信度)と、感受性および反応の敏感さを表すパラメータSCFP(反応度)を導入することにより、かなりの感情的現象が説明できることを示した。 上記と並行して、感情に関する語の分析も進め、発生機構のモデル化を行うと共に、シミュレーションシステムを構築した。
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