研究課題/領域番号 |
06808042
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 九州東海大学 |
研究代表者 |
古閑 政 九州東海大学, 工学部, 教授 (00261082)
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研究分担者 |
高木 一郎 九州東海大学, 工学部, 助教授 (90226746)
隅倉 直寿 九州東海大学, 工学部, 教授 (70105930)
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キーワード | マーケティング・チャネル / 配送チャネル(マクロチャネル) / 販売チャネル(ミクロチャネル) / 相補的分枝構造 / 初期状態集合 / 結果状態集合 / 販売占拠率 / モデリング技法 |
研究概要 |
マーケティング・チャネルとして、製造者(又は問屋)から小売店に至る配送チャネル(マクロチャネル)と小売店段階に於ける販売チャネル(ミクロチャネル)の双方について、その性質の中に相補的分枝構造と称しているグラフ構造が存在していることに着目した。そこで、このグラフ構造をモデリングツールとして利用し、マーケティング・チャネルのモデル構築に取り組んだ。先ず、この相補的分枝構造を特徴とするモデルのグラフ表現と数式表現(行列による表示)の理論を整備し、その諸性質を明らかにした。また、このモデルは或る状態を表す確率集合(初期状態集合)を、別の状態を表す確率集合(結果状態集合)に変換するシステムとも見做せるので、状態間を結ぶ遷移行列の積は、モデルを多段に縦列接続したものに該当しマルコフチェーンと等価である。したがって、これは市場に同一条件が継続するときのマーケットシェアの収束状況に対応するものと考えている。これに近い現実の市場としては、限定された地域における日刊新聞の販売占拠率の経時変化が該当するものと考え、そのデータの入手とモデルへの当てはめを検討している。これは、上記のミクロチャネルの研究対象となるものである。なお、マクロチャネルについては、調味料(醤油、マヨネ-ズ等)の販売動向を表すデータによって、モデルの当てはめができないかを検討している。 即ち、モデリング技法のためのグラフ表現と行列表示の基礎理論をほぼ完成し、それがどんな市場データを説明できるかにとりかかったところである。また、ダイナミックなモデル構築を可能とするため、ファジィ集合とファジィ推論をとりこむための理論拡張に着手した。
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