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1996 年度 実績報告書

シナプス再構成を伴う神経回路網の可塑的変化

研究課題

研究課題/領域番号 06808080
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

河合 良訓  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80211861)

キーワードシナプス / 交換神経節 / 樹状突起 / 神経伝達 / アドレナリン性
研究概要

上頚神経節(交感神経節)における神経伝達は、リコン作動性の中継伝達であることはすでに確立されている。その中継ニューロンである主細胞の神経突起の全貌を、そのシナプス構成とともに光顕・電顕観察によって明らかにすることで、中継伝達の他に修飾伝達に関わる内在性回路の存在をつきとめた。すなわち、主細胞の樹状突起は、節前線維からの入力を受けるだけでなく、シナプス前要素として近傍の主細胞にシナプス出力していることが確認された。次に、この樹状突起-樹状突起シナプスがアドレナリン性であることを免疫電子顕微鏡法を用いて確認した。このアドレナリン性樹状突起-樹状シナプスは、中継伝達であるシリコン性神経伝達を修飾する局所神経回路を形成すると解釈できた。電気生理学的には、抑制性シナプス後電位が観察されることを見い出し、α2拮抗薬であるyohimbineでこの電位が抑えられることが確認できた。すなわち、形態学的にもまた薬理生理学的にも交感神経節内に、興奮性中継伝達を修飾する抑制性局所神経回路が存在することを明らかにした。また、これら内在アドレナリン性シナプスは、きわめて可塑性に富んでいる証拠を得て、そのメカニズムの全貌を解明することが重要となってきた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Kawai.: "Ultrastructure of neuronal circuitry in sympathetic ganglia." Microscopy Research and Technique. 35. 146-156 (1996)

  • [文献書誌] Y.Kawai.and E.Senba.: "Correlation between dendrodendritic synapses of adrenergic type and synaptically evoked hyperpolarization in the sympathetic ganglion of adult rats." Neuroscience. 68. 925-935 (1995)

  • [文献書誌] Y.Kawai, Y.Tamai, and E.Senba.: "Principal neurons as local circuit neurons in the rat superior cervical ganglion : the synaptology of the neuronal processes revealed by intracellular injection of biocytin." J.Comp.Neurol.328. 562-574 (1993)

  • [文献書誌] 河合良訓: "「交感神経節における神経伝達の可塑性」" 自律神経. 31・3. 282-289 (1994)

  • [文献書誌] 河合良訓: "「シナプス形成と神経伝達の可塑性」" ブレインサイエンス. 5・3. 55-61 (1994)

  • [文献書誌] 河合良訓,仙波恵美子: "「シナプスと伝達物質:局所神経回路の可塑性」" 神経精神薬理. 16・2. 113-124 (1994)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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