研究課題/領域番号 |
06832014
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
渡部 潤一 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助手 (50201190)
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研究分担者 |
岡田 隆史 国立天文台, 岡山天体物理観測所, 助手 (70142255)
宮下 曉彦 国立天文台, 大型光学赤外線望遠鏡計画推進部, 助手 (60157641)
中村 士 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (80107474)
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キーワード | 彗星 / 木星 / 大気 / 天体衝突 |
研究概要 |
平成5年3月にパロマ-山天文台で発見されたシューメーカー・レビ-第9彗星(1993e)という天体が、平成6年7月に木星へ衝突した。彗星自身は当初から20個ほどの核に分裂しており、大きさは1km以上の天体で、衝突速度は毎秒60km、ひとつの核の衝突エネルギーは10^<29>エルグ、広島型原爆の約1億倍に相当すると思われ、惑星大気に大きな変動を与えると予想された。 われわれは本研究によって、CCD素子を用いた撮像観測を行い、彗星核の大きさと衝突規模を推定し、また実際に起こった木星大気の変動の観測を行った。彗星核は少なくとも直径800m以上あると推定した。彗星核、あるいは木星大気から巻き上げられたダストが上昇流にのって成層圏に達し、黒い痕跡をつくった。この痕跡の衝突直後の分光観測でも、すでにガスがなく、塵だけになっていることが判明した。また、この痕跡の移動スピードは成層圏にも関わらず、木星のアンモニアの雲の速度(対流圏)とあまり差が無いこともわかった。 これらの観測のために国立天文台岡山天体物理観測所188cm望遠鏡および91cm望遠鏡を使用している。これらは本研究の一環として共同利用観測を国立天文台へ申請し、承認を受けたものである。。
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