研究課題/領域番号 |
06833018
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
藤田 敬子 (財)東京都老人総合研究所, 分子生物学部門, 助手 (00100131)
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研究分担者 |
丸山 直記 (財)東京都老人総合研究所, 分子病理部門, 部長 (00115940)
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キーワード | 老化マーカー蛋白質 / SMP30 / 老化 / カルシウム結合蛋白質 / 肝臓 / 硝酸鉛 / 再生肝 / 四塩化炭素 |
研究概要 |
先年度は特にラットへの種々の薬物投与による肝臓の細胞増殖および細胞死に伴う老化指標蛋白質SMP30(カルシウム結合蛋白質レギュカルチン)の発現変化をノーザンブロット法ならびに免疫組織染色法によって調べた。今年度はさらにSMP30が欠損したときに生体がどのような変化を示すかについて解析してSMP30の生理機能を知る目的でホモロ-ガスリコンビネーションを用いたジーンターゲッテイング法によるSMP30遺伝子欠損マウス作製のためにマウスゲノミックSMP30遺伝子のクローニングを行ないその構造決定をした。C57BL/6マウスゲノミックライブラリーよりラットSMP30cDNAをプローブとしてマウスゲノミックSMP30遺伝子をスクリーニングした結果、4つのクローンが得られた。それらについて制限酵素地図の作製およびサザンハイブリダイゼーションを行なった結果、クローニングした4つの遺伝子のうち3つは同一のものと考えられた。よってそのうちの1つλgM5をpBluescriptベクターにサブクローニングした(pgM5)。pgM5は17.5kbのインサートをもつために6kb ClaI(B)、10.5kb ClaI/KpnI(C)、5kb KpnI/ClaI(E)のサブフラッグメントにしてさらにpBluescriptベクターにサブクローニングした。これらをテンプレートにしてラットとヒトのcDNAの塩基配列をもとにしたプライマーを用いエクソン部位ならびにエクソンイントロン結合部位の塩基配列の決定を行った。その結果、pgM5はcDNA全体をカバーしていた。SMP30遺伝子は7つのエクソンと6つのイントロンから構成されていた。得られた遺伝子構造をもとにして今後、ターゲッティングベクターをデザインしSMP30欠損マウスの作製を進めSMP30の生理機能の解明をはかる。
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