本研究においては、カオスニューラルネットワークの多様な非線形ダイナミクスの中で、特にその機能と関連が明確である動的連想ダイナミクスと最適化ダイナミクスに焦点を絞って解析を行ない、以下の結果を得た。 1.動的連想機能をニューロン間相互作用及び不応性効果の2内部状態モデルを用いて解析し、そのトランジェントダイナミクスと動的連想機能との関連を明らかにした。さらに、その連想過程への外部入力効果を調べ、生理実験結果との比較・検討を行なった。 2.カオスニューラルネットワークを組み合わせ最適化問題へ応用するために、各ニューロンの自己抑制結合を時間とともに減少させるカオスシミュレーテッドアニーリング法を定式化し、トラベリングセールスマン問題を例として、その有効性を検証した。
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