研究課題/領域番号 |
06836011
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
林 謙一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (90238105)
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研究分担者 |
乾 誠 大阪大学, 医学部, 助教授 (70223237)
祖父江 憲治 大阪大学, 医学部, 教授 (20112047)
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キーワード | 平滑筋細胞 / アクチン-ミオシン相互作用 / カルデスモン / プロモーター / 転写制御 |
研究概要 |
本研究は平滑筋及び非筋組織のアクトミオシン系調節蛋白質で、特に平滑筋組織で豊富に発現しているカルデスモン(CaD)のプロモーター領域の解析を行い、平滑筋細胞に特異的な転写調節のメカニズムの解明を目指すものである。本年度の研究計画に従い研究を進め、以下の実績を挙げてきた。 欠失または変異を与えたのCaDプロモーター領域の下流にレポーター遺伝子を連結させた一連のプラスミドを構築し、これらを平滑筋初代培養細胞(分化型平滑筋細胞)、培養を重ねた平滑筋細胞(脱分化型平滑筋細胞)、骨格筋由来のC2C12細胞、及びHeLa細胞にトランスフェクションし、それぞれの細胞での転写活性を測定した。この結果、CaDプロモーターの転写活性は分化型平滑筋細胞において最も高く、脱分化型平滑筋細胞では前者の70〜40%程度に低下した。また、骨格筋細胞由来のC2C12細胞及びHeLa細胞での転写活性は極低いものであった。これらの結果はそれぞれの細胞でのCaD蛋白質の発現量と一致しており、CaDの組織特異的な発現は転写レベルで制御されていることが明らかになった。この平滑筋特異的な転写促進は転写開始部位の上流-309〜-300に位置するCArG box様配列(CCAAAAAAGG)に依存しており、この配列と前後6bpを含む配列、CArGlと特異的に結合する核蛋白質が平滑筋細胞核抽出液中に存在することを見出した。以上の結果から、このCArG box様配列はCaDの平滑筋特異的な発現を制御している唯一のシス因子であることが明かになった。
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