研究課題/領域番号 |
06839006
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
林 万喜 千葉大学, 薬学部, 助教授 (50092086)
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研究分担者 |
畝本 力 千葉大学, 薬学部, 教授 (30089601)
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キーワード | ナトリウムポンプ / 呼吸鎖 / NADH-キノン・リダクターゼ / 中度好塩細菌 / 遺伝子解析 / ナトリウムイオン輸送 / Vibrio alginolyticus |
研究概要 |
平成6年度の研究により、海洋細菌Vibrio alginolyticusのナトリウム輸送型NADH-quinonereductase、いわゆるナトリウムポンプを構成する各サブユニットの遺伝子をクローニングすることに成功した。その結果、これまで生化学的手法によって精製したナトリウムポンプは、3っつのサブユニットから成ると考えていたが、同一オペロン上に、さらに3っつの非常に疎水性の強いオープンリーデイングフレームを含むことが明らかになり、V.alginolyticusのナトリウムポンプは全部で6っつのサブユニットから構成されている可能性が強くなった。現在、これら6っつの全塩基配列が明らかになったので、PCR法を用い、ジゴキシゲニンでラベルすることにより各サブユニット毎に特異性の高いプローブを自由に作ることが可能になった。 一方、すでに生化学的な手法によってナトリウムポンプの存在を確認した数種の中度好塩細菌から、各々細胞質膜を分離後、界面活性剤で膜蛋白質を可溶化し、SDS電気泳動後、V.alginolyticusのナトリウムポンプに対する抗体を用いてウエスタンブロット法を行なった所、V.alginolyticusのものとよく似た反応性を示すVibrio属と、あまり類似性の見られないものに分れた。そこで、Vibrio属とPseudomonasu属の2種類の中度好塩細菌を選び、各々DNAを分離してV.alginolyticusとの遺伝子を比較することにより、ナトリウムポンプとして欠かせない蛋白構造を割り出して行こうと、現在検討中である。
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