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1994 年度 実績報告書

超音波ノイズ解析による微小クラック群の定量的評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06855054
研究機関岡山大学

研究代表者

廣瀬 壮一  岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (00156712)

キーワード超音波 / ノイズ / 微小クラック / 散乱 / モンテカルロ-シミュレーション / 逆解析 / 非破壊評価
研究概要

本研究は、脆性材料中の微小クラックの定量的評価を目的として超音波ノイズ解析を理論的および実験的に実施したものである。1.理論的研究 まず、単一クラックによる散乱波動の近似解を以下のように誘導した。対象とするクラックは入射超音波の波長に比べて十分小さいと考えられるため、低周波数域出の近似法である準静的近似が成立するものと仮定した。また、波動の検出点は微小クラックの寸法に比べて十分離れた位置にあると仮定できるため、遠方場近似を採用した。これらの近似から得られたクラック開口変位を散乱波動の積分表現に代入して、単一クラックによる遠方散乱場に対する解析的表現を得ることができた。次に、モンテカルロ-シミュレーションによりクラックの位置と向きを乱数により発生させ、上述の単一クラックによる散乱波形を重ね合わせることにより人工的な超音波ノイズのシミュレーションを行った。なお、ここではクラック相互間の干渉による影響は無視した。2.実験的研究 まず、単一クラックを有する供試体を作成し、波動の散乱実験を実施した。その結果、理論解とほぼ同様の散乱パターンを得ることができた。次に、クラック群を配置した供試体を作成し、クラックの向きや間隔等が散乱波動に及ぼす影響を調べた。検出された波形の周波数成分を検討した結果、理論解との相関にある程度の定性的傾向を得ることができた。しかし、ここで作成した人工クラックの寸法はかなり大きく、検出された波形は超音波ノイズレベルをはるかに越えるものであった。したがって、本解析法が実際の超音波ノイズに含まれる散乱成分にどの程度適用できるかについては今後さらに詳細に検討する必要がある。また、ノイズとクラック群の幾何パラメータとの関係の定量化についても今後の研究課題として残された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Hirose and M.Kitahara: "Scattering from an Interface Defect Between Fiber and Matrix" Review of Progress in Nondestructive Evaluation. 14A. 99-106 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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