研究概要 |
Jiaと黒田は共同で、申請通りフェムト秒レーザーによる新物質創成とナノ構造制御を目的として、実験的研究を推進し、フェムト秒レーザーによる誘電体や半導体界面での相互作用による物質破壊のメカニズム、特に多光子吸収による電子なだれ現象の界面とその動的挙動の研究を進めた。同時にその理論的背景の物理の考察をすすめた。6H-SiCにおける結果、CaF_2における結果は新たな知見として評価され、Appl. Phys. Lett., Phys. Rev.B等に記述されている。 又、ナノ構造制御の方式としてレーザー2波長による干渉効果を提唱し、実験的にZnSe表面界面に二波長(400nm、800nm)のフェムト秒レーザーの干渉により、ナノグレーティング、ナノリップルが形成され基板面の結晶軸ではなく、レーザーの偏光方向にナノ物質が制御形成される事をはじめて見出した。これらはSolid State Commun.やAppl. Phys. Lett.等に記述され、新しい物質制御の方式として、注目されている。この方式を新展開させるため1KHz、150fsのTisレーザーとそれによるパラメトリック発振器により500〜2200nmの波長可変光を生成し、2ビームによる実験をすすめ、ビートによるナノリップル以外にももっと微少のナノリップル構造の生成をはじめて検出するなど研究を進展させた。(Phys, Rev. B及びA. P. L.投稿中) さらに研究を発展させるために黒田が中心となって進めてきたコヒーレント2波長軟X線の生成の成果を応用し、コヒーレント軟X線による超微細ナノ加工と散乱干渉による観察を目指し、研究を前進させ、FeとInでナノ加工可能な高調波の生成まで進展させた。。
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