研究概要 |
地震調査研究推進本部の調査により,高い発生確率が予想されている東南海地震・南海地震によって大規模堆積盆地である大阪平野が受ける長周期地震動の特徴を知るために,これまで調べられてきた地盤情報をもとに作成される堆積盆地構造モデルによる地震波シミュレーションを行う。 平成18年度は研究分担者のOprsal博士が後期に来日したため,研究環境を整えるとともに,大阪盆地を対象とした地盤情報,及び既往の堆積盆地構造モデルをレビューするとともに,次年度以降に研究をすすめるための観測地震記録の整理等を行った,・大阪堆積盆地における堆積盆地構造モデルの調べ,Oprsal博士の開発した地震波シミュレーションプログラムコードに移植を行った. ・大阪堆積盆地における堆積盆地構造モデルの調べ,Oprsal博士の開発した地震波シミュレーションプログラムコードに移植を行った. ・大阪堆積盆地におけるこれまでの長周期地震動に関する研究をレビューし,到達点と問題点を議論した.これまでの分析が主として2次元モデルによって行われていることから,ここでのモデルの高度化が有効であることを確認するとともに,地震観測データの収集を行った. ・構造モデルの妥当性の検証のため,盆地において生成される後続動が明瞭である深発地震記録の再現を目指して,その地震波シミュレーションができるようにプログラムを改良し,シミュレーションを開始した.地震波の入射方位や入射波の震動卓越方向による後続動生成,特に盆地端部における生成の違いについて系統的な分析を開始した.最新の知見に基づく地下構造モデルに関する論文を,国際シンポジウムで報告した.
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