研究概要 |
研究代表者松村は、共同研究者Li Jingとの協力のもと、空間一次元での一般化バーガース方程式の解の挙動と減衰について最適な評価と初期値の空間減衰度との関係を明らかにすることに成功した。また、半導体方程式の量子流体モデル(緩和項が付加されたオイラー方程式とボアソン方程式の連立系にさらに量子効果を現わすボームポテンシャル項を加えたもの)に対する定常解の存在と安定性の問題を全空間上で考察した。共同研究者のLi Jingは、圧縮性ナヴィエストークス方程式の近似方程式であるストークス近似方程式の空間2次元におけるある初期値境界値問題の時間大域解(大域解の存在自体はリオンズやカジコフにより証明されている)の質量密度について一様有界であること及び、初期時刻において真空状態があれば密度の導関数は時間共に爆発して行くことを証明して注目されていたが(J.Differential Equations Vol.221,275-308,2006参照)、最近この結果を領域が空間全体のコーシー問題で成立することの証明に成功した。
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