研究課題/領域番号 |
06F06333
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 豊 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授
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研究分担者 |
SAHU LOKESH 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
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キーワード | aerosols / elemental carbon / trace gases / chemical / pollution / meteorological / tracers / distribution |
研究概要 |
2005年3月17日から4月4日の期間、韓国済州島Gosanにおいて大気エアロゾル・微量気体成分の観測(the Atmospheric Brown Cloud-East Asian Regional Experiment)が行われた。エアロゾルの測定項目は黒色炭素、元素状炭素、有機炭素、水溶性有機炭素、雲凝結核等であり、気体成分についてはオゾン、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物、二酸化硫黄等が測定された。私は後方流跡線解析・気象要素を用いて観測された空気塊を分類し、各空気塊に含まれているエアロゾル・微量気体成分の化学的特性を解析した。後方流跡線解析に基づく空気塊の分類と気象要素に基づいた分類は、非常に良く一致した。これらの結果より、観測された空気塊は中国による大気汚染の影響を強く受けていることが多いことが明らかになった。またエアロゾル成分の濃度は空気塊の起源に強く依存していた。現在、この研究成果に関する論文を準備中である。 元素状炭素物質は大気温暖化に大きく寄与している物質であり、その物理的特性は放射収支を見積もる際に非常に重要である。元素状炭素物質の粒径分布と混合状態について調べるため、レーザー誘起白熱法を用いたsingle particle soot photometer(SP2)を用いた観測を長崎県福江島で2007年3月16日から4月16日の期間に行った。現在、データの初期解析が進行中である。さらに今後SP2を用いた観測を東京で行うために、観測計画を立案している。
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