本年度は、ナノオブジェクトを固定化・配列化するためのテンプレートとなる微細構造化基板を、リソグラフィ技術と分子自己集積化により作製する微細加工プロセス技術を確立した。 1)光透過性基板への自己集積化分子膜被覆プロセスの確立。 透明導電膜(ITO)基板への、有機シラン系自己集積化単分子膜被覆について実験を行い、被覆プロセス条件を確立した。 2)透明基板に被覆した自己集積化分子膜のマイクロパターニング。 ITO基板へ被覆した有機シラン系自己集積化単分子膜のVUVマイクロ加工条件を確立した。シリコン基板とくらべると表面の平滑性が劣るため、マスクの密着度が悪くややパターンがぼけることがわかったが、5オm程度のラインパターン転写では問題無いことがわかった。 3)ナノオブジェクト集積サイト予備実験:パターニングした自己集積分子膜をさらにアミノシラン分子で化学処理することで、アミノ基をパターン化された試料表面の特定の位置に付与できるようになった。このアミノ基パターン上へ、金ナノ粒子の選択堆積が可能であることを確認した。
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