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2007 年度 実績報告書

放線菌の生産するラバンドリル基を持つフェナジン化合物の生合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 06F06430
研究機関東京大学

研究代表者

葛山 智久  東京大学, 生物生産工学研究センター, 准教授

研究分担者 趙 平  東京大学, 生物生産工学研究センター, 外国人特別研究員
キーワードLavanducyanin / フェナジン化合物 / 生合成遺伝子クラスター / クローニング / 放線菌
研究概要

1.まず、Pseudomonas fluorescens2-79菌株などのphzFおよびphzC遺伝子配列を参考に放線菌ゲノムに適した縮重プライマーを設計し、Streptomyces sp.CL190株のゲノムDNAに対してPCRを行い、増幅したDNA断片をクローニング、塩基配列を決定することによりphzF遺伝子ホモローグおよびphzC遺伝子ホモローグの確認を行った。
2.CL190株のゲノムDNAをSau3AI等の制限酵素で部分消化し、コスミドベクターであるpTOYAMAcosにクローニングし作製したコスミドライブラリーから、phzCまたphzF遺伝子ホモローグそれぞれとハイブリダイズするクローンをコロニーハイブリダイゼーションによって選抜することより、phzCを含むコスミド7個およびphzFを含むコスミド2個を選抜した。
3.陽性コスミドを異種放線菌であるStreptoniyces lividans TK23株に導入し、形質転換株を培養したが、lavanducyaninの生産は確認されなかった。そこで次に、Pseudomonas sp.菌株のphzDおよびphzE遺伝子配列を参考にプライマーを設計し、上述の陽性コスミドのDNAに対してPCRを行い、増幅したDNA断片をクローニング、塩基配列を決定することによりphzC,phzDおよびphzEのホモローグを含むコスミド(phzCos8)をさらに選抜した。その結果、phzCos8にはphenazine-1-carboxylicacid(PCA)生合成遺伝子群があると示唆されたので、その塩基配列の解析を行った。
4.塩基配列の解析結果より、phzCos8には23個のorfsが含まれ、中には7個の遺伝子から構成されたPCAの生合成遺伝子群が含まれていることが判明した。また、本クラスターはCL190株が主に生産するnaphterpinの生合成遺伝子クラスターのすぐ上流に位置していることも分かった。
5.その他の結果として、naphterpinの生合成に関与するプレニル基転移酵素をコードする遺伝子NphBの破壊株から1-hydroxyphenazineを単離精製・構造同定した。本化合物はPseudomonasにおいて、PCA生合成遺伝子群のすぐ下流にあるphzS遺伝子によるPCAの修飾産物であることから、lavanducyaninの生合成径路の1つの可能な中間体であることが示された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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