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2008 年度 実績報告書

放線菌の生産するラバンドリル基を持つフェナジン化合物の生合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 06F06430
研究機関東京大学

研究代表者

葛山 智久  東京大学, 生物生産工学研究センター, 准教授

研究分担者 趙 平  東京大学, 生物生産工学研究センター, 外国人特別研究員
キーワード放線菌 / フェナジン化合物 / 遺伝子 / クローニング
研究概要

Phenazine-1-carboxylic acid(PCA)生合成遺伝子群を有するコスミドphzCos8を異種放線菌であるStreptomyces lividans TK23株に導入した。HPLC及びLCMS分析より、この形質転換株から目的化合物lavanducyanin(LAV)の生産は確認されなかったが、LAVの生合成中間体であるPCAの生産を確認した。
次に、PCA生合成遺伝子群(orf11-orf18)最小単位のクラスターのS.albus G153形質転換株を作製し、HPLC分析よりPCAの生産を確認した。phzCos8塩基配列の相同検索結果より、すぐ下流にあるorf9とorf10は他のorfsより相同性が低いことから、LAV生合成に関与するprenyltransferase(PTase)の可能性が考えられたためorf9-orf18クラスターのS.albus G153形質転換株も作製し、HPLC及びLCMSよりPCAの生産を確認したが、LAVの生産は検出できなかった。なお、PCAの構造は形質転換株培養物から分離精製したものを^1H及び^<13>C NMRスペクトルの解析より同定した。
phzCos8のS.lividans形質転換株はLAVを生産しないことから、生合成遺伝子群の発現を制御していると考えられるorf8(放線菌の径路特異的転写因子SARPとの相同性有り)の発現量が少ないためではないかと考えられ、pYTM1epvectorにorf8を組み込んだplasmidを作製し、さらにphzCos8_S.lividans株に形質転換した。しかしながら、HPLC及びLCMS分析においては、LAVの生産は確認できなかった。
上記の異種発現実験にLAVの生産が確認されなかったため、phzCos8のベクター(pTOYAMAcosからpOJ446へ)の入れ替えを行い、得られたphzCos8/pOJ446をS.albus G153株に形質転換した。同様の手法で、その形質転換体からはPCAの生産しか確認できなかった。よって、LAV生合成のPTaseはphzCos8以外のクラスターに存在する可能性が高いと示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] New glycosylated derivatives of versipelostatin, the GRP78/Bip molecular chaperone down-regulator, from Streptomyces versipellis 4083-SVS62009

    • 著者名/発表者名
      Ping Zhao, Jun-ya Ueda, Ikuko Kozone, Shuhei Chijiwa, Motoki Takagi, Fumitaka Kudo, Makoto Nishiyama, Kazuo Shin-ya, Tomohisa Kuzuyama
    • 雑誌名

      Organic & Biomolecular Chemistry 7

      ページ: 1454-1460

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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