研究課題/領域番号 |
06F06555
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
板東 義雄 物質・材料研究機構, ナノスケール物質領域, フェロー
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研究分担者 |
FANG Xiaosheng 物質・材料研究機構, ナノスケール物質領域, 外国人特別研究員
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キーワード | Zinc Sulfide(ZnS) / Field-emitters / Silicon(Si) / Nanostructures / Nanobelts / Nanowires / Luminescent material / Potential application |
研究概要 |
ナノワイヤーなどの1次元ナノスケール物質はナノチューブとともに、次世代の新機能性物質として注目されている。特に、ZnSはワイドギャップ半導体として、化学的・熱的に安定であり、紫外線レーザーやガスセンサーなどの応用が期待される重要なナノ物質である。本研究ではZnSなどのワイドギャップ半導体の新規な合成法の開発とその機能特性を解明することである。 本年度はZnSナノベルトのアレイを触媒やテンプレートを用いない新規な合成方法を開発し、その合成に成功した。ZnSナノベルトは一方向に形態的に配列しているだけでなく、その構造もまた結晶学的に同じ成長軸をもって配列していた。ZnSアレイの電界放射特性を調べると、従来知られていたZnSナノベルトの約20倍以上の電流値を有し。しかも長時間で安定であることが明らかになった。この成果はChemical Communications(2007年)のベスト論文の一つに選ばれた。 次に、シリコンのナノワイヤーをZnSで開発した触媒やテンプレートを用いない蒸発法を用いて創製し、その電界放射特性の解明を行った。生成したシリコンナノワイヤーは一方向に配列し、球状の形状をしていた。このターンオフ電圧は従来知られたシリコンのそれよりも低く、電界放射特性に優れていることが明らかになった。本成果はChemical Communicatio(2007年)の表紙カバーに選ばれた。 現在、電界放射特性をさらに向上させるために、チップ先端を尖らせる合成法を探索している。
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