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2007 年度 実績報告書

GDNFによる運動ニューロンサブタイプの発生制御

研究課題

研究課題/領域番号 06F06618
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

榎本 秀樹  独立行政法人理化学研究所, 神経分化・再生研究チーム, チームリーダー

研究分担者 THOMAS・W Gould  独立行政法人理化学研究所, 神経分化・再生研究チーム, 外国人特別研究員
キーワード神経発生 / 運動ニューロン / 神経栄養因子 / 神経細胞死
研究概要

グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)は脊髄運動ニューロンの培養下において強力な生存因子として働く。GDNFのノックアウトマウスでは運動ニューロンの数が約40%減少することから、GDNFは生理的に運動ニューロンの生存に関わっていることが知られていた。しかし、GDNFが運動ニューロンの特定のサブセットの生存に関わっているのか、あるいは運動ニューロン全般の生存に関与しているのかは明らかでなかった。申請者は、GDNFの受容体であるRetおよびGFRa1の遺伝子座にGFPやtaulacZ遺伝子をレポーターとして挿入し運動ニューロンの投射を可視化したノックアウトマウスや、Ret, GFRal遺伝子機能を生後または運動ニューロンで特異的に破壊した条件付ノックアウトマウスを用い、腰部運動ニューロン発生におけるRet,GFRalの機能を詳細に解析した。RetやGFRalを運動ニューロンで特異的に欠損させたマウスでは、一部の筋群で運動神経投射異常を起こし、それに対応してごく限られた数のα運動ニューロンの消失が起こることを認めた。これに対し、γ運動ニューロンは脊髄腰部のほぼ全てのレベルで大部分消失していた。一方、生後になってRet, GFRalの機能破壊を起こしたマウスではこのようなγ運動ニューロンの消失は認められなかった。これらの結果は、GDNFシグナルの運動ニューロン生存因子としての作用がγ運動ニューロンにほぼ限定されており、その作用時期は発生過程であることを示していた。これらのデータはGDNFの生理機能、運動ニューロン発生、神経栄養因子の作用の特異性の観点から注目すべき結果であり、近く投稿を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The trophic effects of GDNF on spinal MNs are largely restricted to spindle-innervating subpopulations2007

    • 著者名/発表者名
      Thomas W. Gould
    • 学会等名
      Gordon Research Conference on Neurotrophic Factors
    • 発表場所
      米国 ニューポート
    • 年月日
      2007-06-18

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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