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2006 年度 実績報告書

アルコール依存症者の自助組織である断酒会を文化人類学的見地から研究する

研究課題

研究課題/領域番号 06F06722
研究機関上智大学

研究代表者

岡 知史  上智大学, 総合人間科学部, 教授

研究分担者 CHENHALL Richard  上智大学, 総合人間科学部, 外国人特別研究員
キーワードセルフヘルプグループ / 断酒会 / アルコール依存症 / 比較文化 / 自助組織
研究概要

本研究は外国人特別研究員Chenhallが11月に来日したところから始まる。そこから12月にかけては日本におけるアルコール依存症の関連文献を収集し、基本的な情報を整理した。12月には全日本断酒連盟(全断連)を訪問し、今後の研究について話し合った。そして1月から3月にかけて、東京と横浜(神奈川)の断酒会を訪問し、役員にインタビューをすることができた。英文で紹介されてきた断酒会は同質性の高い集団であったが、実際に我々が気づいたのは東京と横浜(神奈川)の断酒会の大きな違いであった(特に東京は他の地域とは異なる状態であることが予想された)。ほとんど医療機関と連携のない東京の断酒会と、県内の大きなアルコール専門病院と強い連携をとって発展してきた神奈川の断酒会は組織形態も組織の文化も異なるようであった。たとえば、原則的に断酒会の例会は公開されていると断酒会に関するほとんど全ての文献(断酒会自身によって作成された文献も含む)は述べていたが、実際には非公開の集会も少なくとも東京では活発に行われている。また、ほとんどの文献では断酒会では家族と本人は同じく例会に出席するとされているが、少なくとも東京では家族の会が別に開かれている。しかし外部者には全く公開されていない。したがって文献にも現れないのである。一方、断酒会は会員の高齢化が進んでおり、会員数も減少している。アルコール依存症者の患者数が増えていることから考えると、これは重要な問題である。一方、断酒会の会員数が減少している分、他の自助団体(特にアルコホーリクス・アノニマス)への参加者が増えているのかというと、そういうわけでもない。会員数の減少は断酒会でも大きな問題として理解されているようであった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Different Things under the Same Name? A Research Dialogue on Self-Help Organisations between a Japanese Social Worker and an Australian Anthropologist2007

    • 著者名/発表者名
      岡知史, Richard Chenhall
    • 雑誌名

      上智大学社会福祉研究 31号

      ページ: 39-64

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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