「ひので」搭載可視光磁場望遠鏡の偏光分光装置(SP/FPP/SOT)取得のデータを用いて、光球や黒点領域の磁場構造と視線方向速度場構造に関する解析を行った。今年度は、半暗部暗条の微細構造を主たる研究テーマとして研究を進めることとした。偏光分光としては、初めて半暗部暗条の構造を分解した観測をすることができてきている「ひので」搭載望遠鏡の観測的な精度向上の利点を活かして、一次元大気モデルによる磁場インバージョンコードを適用し、半暗部暗条のプラズマ・パラメータの高さ方向に対する情報を得ることを試みた。インバージョンコード:SIR(Stokes Inversion with Response function)と、半暗部暗条に特化して改良されたSIR/GAUSSのコードを用いて解析を行う手法により得られる磁場・速度場構造と、「ひので」により最近になって発見された半暗部のマイクロジェットの関係についての研究を観測的に行った。 得られた解析結果並びに科学成果については、「米国地球物理学会総会」や「第12回欧州太陽物理学会議」の国際会議等で報告し、学術誌の投稿論文とする予定である。
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