22005/2006のシーズンでIceCube検出器は計9本のストリングが建設され、全体の約10%が完成した。2006/2007のシーズンでは更に計22本が完成し、全体の約30%が完成に至っている。この間IceCube検出器の最初の年のパフォーマンスを報告した論文を始め、IceCubeの一部として稼動を続けているAMANDAのデータ解析を中心に共同で論文を発表した。 従来の詳細なPMT絶対較正に加え、それら絶対較正されたPMTが内包されたIceCubeの基幹検出器であるDigital Optical Module(DOM)に対しても同様に絶対較正を施し、平成17年度には5個、平成18年度には8個の系統誤差7%以内で絶対較正したDOMを千葉大から南極へ発送、検出器の一部として設置され、順調にデータを取得している。 これら絶対較正されたDOM(-Golden DOM-)は、氷中に設置された絶対較正された窒素レーザー光源と組み合わせた、氷の不定性等を調べるための測定・解析が進行中である。 検出器内の超高エネルギーニュートリノの振る舞いをシミュレーションを用いて研究した。9ストリングの超高エネルギー領域のニュートリノのデータ解析に着手し、IceCube検出器の9本のストリングに対して上限値をつけるべく解析が進行中である。 これらの報告をオーストラリア・アデレード大学におけるMulti TeV研究会招待講演及びメルボルン大学で行われたTEXAS相対論的宇宙論に関する国際会議でポスターで発表した。 また、これら一連の研究成果を博士論文としてまとめた。
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