第2年度は、以下の通り研究を進めた。 1.マレーシア女性の進路形成の諸相に関する実地調査:本年度は、結婚観や職業観なども含めた「生涯設計」の観点から、調査の対象年齢を上げ、主要な高等教育機関に進学した学生の進路展望について文献調査した。昨年度と本年度の研究成果の一部について、博士学位論文「マレーシアにおける社会変動と青年期女性の進路形成-ジェンダーとエスニシティの観点から-」としてまとめ、早稲田大学大学院教育学研究科より博士号(教育学)を授与された。 2.統計資料の整備:教育省、州教育局、社会開発省、HAWA等関連省庁を訪問し、教育統計および女性関連の統計指標を最新版に更新した。 3.スランゴール州とペラ州の初等学校3校訪問:就学前教育と初等教育(義務教育)段階におけるキャリア形成・進路指導について調査した。 4.成果の公表:国内では、日本比較教育学会(平成19年6月筑波)、日本教育学会(平成19年8月東京)において自由研究発表およびラウンドテーブル、国外では、世界比較教育学会(平成19年9月ボスニアヘルツェゴビア・サラエボ)等において報告した。 5.イスラーム諸国の国際比較の可能性:初年度には、マレーシアにおける類型化を踏まえて、近隣諸国との比較の可能性を模索した。
|