研究概要 |
1.センサーとアナログ回を用いたハイブリッド制振装置の提案 一組の圧電素子とセンサー,アナログ回路を組み合わせたハイブリッド制振装置を提案した.この装置では制振対象の振動変位をセンサーで計測し,その信号をアナログ回路に加えることで制振性能を改善した.アナログ回路内のインダクタンスと抵抗の最適値を定点理論に基づいて導出し,圧電素子の等価剛性比や増幅器の増幅率と制振性能の関係を理論的に明らかにした.また,数値シミュレーションと実験を行い,手法と理論解析の妥当性を検誕した.得られた研究成果をDynamics and Design Conferen 2007で発表した.また,発表で消費電力に関する質問が出たため,理論解析によってアナログ回路に印加する電圧による消費電力は小さいことを確認した. 2.はりに貼付した圧電索子の電気機械結合係数向上に関する研究 圧電素子の性能を向上させるために,単純に圧電素子を制振対象のはりや平板に貼り付けるのではなく,圧電素子と対象の間にスペーサーを挿入することで中立軸からの距離を大きくし,圧電素子の等価剛性比を高める手法を提案した.圧電素子やスペーサーによる系全体の剛性の増加と圧電素子の電気機械結合係数の変化の関係を理論的に求め,設ける距離には最適値が存在することを明らかにした.また,実験装置を製作し,提案手法の有効性を検証した.
|