今年度(平成18年度)は、昨年度(平成17年度)いっぱいまで行なっていた、2年間の現地(インド)留学・調査の成果を、学会、研究会の場において発表し、また、論文として投稿することを主眼に研究活動を行なった。 1.6月3、4日に開催された日本文化人類学会第40回研究大会において、「ヒンドゥーイズムに抗して/とともに生きて-北インドにおける仏教改宗運動と『改宗仏教徒』の生活実践-」と題した個人発表(口頭発表)を行ない、有益なご指摘やコメントをいただいた。この発表を受けた論文は、現在、学会誌『文化人類学』に投稿すべく執筆中である。 2.10月7、8日に開催された日本南アジア学会第19回全国大会において、「結節点としてのラヴィダース-北インド、ウッタル・プラデーシュ州西部における『改宗仏教徒』の事例から-」と題する個人発表(口頭発表)を行ない、多くのご示唆をいただいた。この発表をもとに、論文、「仏教徒として/チャマールとして-北インド、ウッタル・プラデーシュ州における『改宗仏教徒』の事例から-」を仕上げ、平成19年1月中に学会誌『南アジア研究』に投稿した。 3.12月16日には、第44回現代人類学研究会(特集・インド)において、「ヒンドゥーイズムに抗して/とともに生きて-北インドにおける仏教改宗運動と『改宗仏教徒』の生活実践-」と題する口頭発表を行ない、多岐にわたるご指摘、ご意見をいただいた。 4.平成19年1月には、1週間強の短期間ではあったが、インドに現地調査に赴き、主要インフォーマントのご家族の結婚式に参列、調査を行なった。結婚に関する調査は、まさに時機を得ないと行なえないことから、この調査は、またとない好機会に恵まれ、実りある成果を得ることとなった。
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