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2006 年度 実績報告書

発生様式の違いをもたらす分子メカニズム:ホヤ種間での比較発生ゲノム科学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06J03239
研究機関京都大学

研究代表者

行者 蕗  京都大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード進化 / 無尾種ホヤ / 未知遺伝子 / 幼生筋肉 / 脊索 / 卵殻除去
研究概要

前年度に当特別研究員が構築・整備した無尾種ホヤ・ナギサフクロボヤの約10万のEST情報を基に研究を進めた。
1,EST配列のassemble作業により、活発に発現している遺伝子のcDNA完全長の予測及び既知遺伝子との相同性検索を行った。その結果、本種の胚発生期に活発に発現している遺伝子の中で、他生物の既知遺伝子に相同性を示さない遺伝子が高い割合を占めることを明らかにした。
2,筋肉構造遺伝子に相同性を示す遺伝子の最長cDNAの完全長を決定し、分子系統学的解析等により本種の初期発生期において幼生筋肉構造遺伝子の大幅な発現抑制が生じていることを明らかにした。
3,本種においては、脊索の前駆細胞が見出されるにも関わらずその分化はおこらない。脊索分化抑制の分子機構を解析すべく、有尾種カタユウレイボヤにおいて脊索特異的に発現することが報告されている35遺伝子をEST内より探索した。相同性の高い遺伝子が見出された場合、その最長cDNAの完全長を決定し、分子系統学的解析等によりカタユウレイボヤ遺伝子との相同性を検証した。その結果、少なくとも15遺伝子が本種の胚発生期に発現していることを明らかにした。
4,また、ホヤ胚を用いた分子発生学実験、すなわち全載in situ hybridization(WISH),抗体染色,遺伝子機能解析などを行うに当たっては卵殻の除去が不可欠であるが、本種を含む無尾種においてはその手法が未だ確立できていない。当特別研究員はタンパク質分解酵素などを用いて除去の試行を行い、Trypsin消化による囲卵腔の拡張が、機械的な卵殻除去時間を大幅に短縮できることを見出した。現在、処理胚と卵殻未除去胚とのWISHの結果の再現性を検証中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of large scale expression sequenced tags (ESTs) from the anural ascidian, Molgula tectiformis2007

    • 著者名/発表者名
      Gyoja, F., Satou, Y., Shin-i, T., Kohara, Y., Swalla, B.J., Satoh, N.
    • 雑誌名

      Developmental Biology (印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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