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2006 年度 実績報告書

インターネットの長期的利用に関する心理学的研究-自己と攻撃性の観点から-

研究課題

研究課題/領域番号 06J03894
研究機関筑波大学

研究代表者

藤 桂  筑波大学, 大学院人間総合化学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードインターネット / オンラインゲーム / ウェブログ / 攻撃性
研究概要

近年,その利用者が増大しつつあるオンラインゲーム(以下,ゲームと略記)に着目し,その長期的利用が現実生活における社会性や攻撃性にどのような影響を及ぼすのかについて,以下の2点から検討を行った。
1.ゲーム上での対人行動の内容的側面に関する検討を行うとともに,ゲーム上での対人行動と現実生活における社会性との関連性について検討した.ゲーム利用経験者を対象としたオープン型ウェブサイト調査を実施し,ゲーム上での対人行動の内容,ゲーム利用にともなう現実生活における社会性への影響,現実生活における個人の社会的特性などについて尋ねた。その結果,第一に,ゲーム上での対人行動は,大きく,個人の志向性や欲求の解放を求める行動と,他者との交流や関係の形成を求める行動に分類されることが示された。第二に,現実生活において社会を重視している場合には,ゲーム上でも社会志向的な対人行動がなされており,その場合は現実生活における社会性が促進されていくことが示された。一方,現実生活において個人を優先している場合には,ゲーム上でも個人志向的な対人行動がなされ,最終的に社会性は抑制されていくことが明らかとなった。
2.ゲームへの没入・依存と,現実生活におけるストレス状況,現実生活における社会性・攻撃性への影響の関連性について検討した。1.と同様のウェブ調査を実施し,ゲームへの没入・依存傾向,現実生活における社会性・攻撃性,ストレス状況などについて尋ねた。その結果からは,ゲームを"一時的な気晴らし"の場として利用する場合には社会性は促進していくものの,"現実生活からの逃避"の場として没入・依存していく場合には,社会性は抑制,攻撃性は増大していくことが示された。また,現実生活におけるストレスは,不適応的なゲーム利用により強められることもまた示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] オンラインゲーム利用が孤独感・敵意的認知に及ぼす影響-自己の表出、現実とのバランスの観点より-2007

    • 著者名/発表者名
      藤桂, 吉田富士雄
    • 雑誌名

      筑波大学心理学研究 33

      ページ: 51-57

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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