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2007 年度 実績報告書

清朝のチベット仏教政策史研究-清朝領内におけるチベット仏教管理制度の成立

研究課題

研究課題/領域番号 06J03933
研究機関筑波大学

研究代表者

栗本 陽子  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(DCI)

キーワードチャンキャ二世 / 清朝 / 扎薩克喇嘛制度 / 康煕朝
研究概要

今年度は,中国での資料調査・フィールド調査を重点的に行い,その成果を用いて論文を執筆した。
平成19年4月1日〜平成19年7月2日,平成19年8月19日〜平成20年1月30日の2度に分けて中国に長期滞在し,北京市の中央民族大学・中国第一歴史〓案館・北京大学図書館等において清朝康煕年間以降のチベット仏教政策に関する資料を調査・収集した。また,2度目の渡航期間中,内蒙古自治区のフフホト市・青海省西寧市にて,清朝時代のチベット仏教寺院の残存状況についてフィールド調査を行った。
上記調査の成果を用いて,論文「康煕朝におけるチャンキャ二世ガワン=ロサン=チューデンの北京招請」を執筆した(『内陸アジア史研究』第23号への掲載が決定している)。その中で,チャンキャ二世招請の背景,そして来朝から頂点に登りつめるまでの地位・役割を段階ごとに分析し明らかにした。
まず,チャンキャ二世来朝前の扎薩克喇嘛制度の頂点に位置づけられていたイラグクサン=フトクトというチベット仏教僧の逃亡事件がチャンキャ二世の招請を強く促したことを指摘した。
また,来朝後のチャンキャ二世の事績と清朝からの待遇について詳細に検討した。特に,チャンキャ二世が清朝から与えられた国師号,そして京城扎薩克大喇嘛の職位について,授与の時期や清朝の意図を検討し,先行研究で見落とされてきたもう一人の国師メルゲン=チュージェとの関係や,従来の研究では来朝後すぐとされてきた京城扎薩克大喇嘛就任は康煕45年以降であることなどを指摘した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 康煕朝におけるチャンキャ二世ガワン=ロサン=チューデンの北京招請

    • 著者名/発表者名
      栗本 陽子
    • 雑誌名

      内陸アジア史研究 23号(印刷中)

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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