研究課題
ブロック共重合体のナノ相分離構造に及ぼす組成分布の影響を分子レベルで解明するため、重水素化ラベルされたブロック共重合体とラベルされていないブロック共重合体をブレンドし、組成分布を有する選択重水素ラベルされたブロック共重合体薄膜を調製した。これらをイギリスのラザフォードアップルトン研究所の中性子反射率計CRISPで測定し、組成分布を有する試料中の長いブロック鎖、短いブロック鎖の局在化挙動を明らかにした。また組成分布を有するとナノ相分離構造界面の界面厚みが増大することも発見した。一方、異種ポリマー末端を非共有結合で結びつけることで調製できると考えられるブロック型複合超分子の調製も行った。まず人工DNA合成法を水酸基末端ポリマーに適用し、2種類の相補的なオリゴヌクレオチド末端ポリマーを合成した。具体的には末端にチミジンユニットを3つ持ったポリ(4-トリメチルシリルスチレン)(PTMSS-T3)と末端にデオキシアデノシンユニットを3つ持ったポリスチレン(PS-A3)を合成した。これらをブレンドすることによってブロック型複合超分子を調製し、そのナノ相分離構造を確認した。また水素結合阻害因子を加えることでブロック型複合超分子形成が阻害されることもわかった。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
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