1995年に太陽系外の恒星の周りで惑星が発見されて以来、現在までに250を超える惑星が発見されている。これらの惑星は、太陽系の惑星とは似ても似つかないものであり、その多様性が明らかにされた。そして、近年の観測装置の発展に伴い、地球質量に近い惑星が検出されている。そこで、私は理論と観測の両面から系外惑星の多様性を理解することを目的として、また生命を育む第2の地球が存在するのかという問いに答えるために、以下に記述する5件の研究を並行して行になっている。 1.巨大ガス惑星の形成過程の理論的検証、 2.フィゾー干渉計のための新しい分光撮像方式の提案 3.遠赤外線干渉計(FITE)の開発 4.次期すばる望遠高コントラスト装置(HiCIAO)による巨大ガス惑星の直接撮像 5.地球型惑星の検出を目的とした高コントラスト装置と波面センサーの開発 1番目の研究において、系外惑星の多く(約90%)がコア・アクリーション過程度により形成されていることを観測に示し、さらに一部の系外惑星がディスク不安定過程により形成されていることをした。この研究は、2007年3月のAstrophysical Journalに出版された。 2番目の研究において、飛翔体干渉計有利なFizeau干渉計のための新しい分光撮像方式を考案した。従来の方式で必要であった遅延線が不要とあり、冷却光学系をコンパクトにすることができる。また、それぞれの基線長で遅延線を動かす必要がないために、一天体の観測時間が大幅に減少されると期待される。 5番目の研究では、Arizona大学のOlivier Guyonと共同で、微小の波面エラーを検でする新しい波面センサーを提案した。この方式は、非常に大がかりの装置を必要とせず、さらに、非常に暗い天体でも高い精度で波面エラーを測定できる。この波面センサーは、NASAが推進する地球型惑星の探査計画に用いられる予定である。
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