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2006 年度 実績報告書

ショウジョウバエ神経細胞培養系を用いた概日時計による睡眠・覚醒制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06J08032
研究機関熊本大学

研究代表者

冨田 淳  熊本大学, 発生医学研究センター, 特別研究員(PD)

キーワードショウジョウバエ / 睡眠 / 覚醒 / fumin / ドーパミン / DNAマイクロアレイ / 脳 / 局所細胞外電位
研究概要

1 新規睡眠-覚醒関連遺伝子の探索
ショウジョウバエの睡眠-覚醒制御に関与する遺伝子の同定を目的とし,野生型と睡眠がほとんど認められないfumin変異体(ドーパミントランスポーターの機能欠失)の明暗条件(12時間:12時間)下での脳内の遺伝子発現パターンを,DNAマイクロアレイ(Affymetrix GeneChip)を用いて網羅的に比較した。その結果,1日を通して発現レベルに2倍以上の差がある13個の遺伝子を見いだした。現在,fumkin変異体で発現レベルが大きく低下していたいくつかの遺伝子について,Pエレメント挿入系統の睡眠一覚醒行動を解析中である。今後,残りの遺伝子についてもPエレメント挿入系統の行動解析を行う。睡眠-覚醒行動に影響がみられた遺伝子については,脳での発現部位を特定し,GAL4-UAs系による部位特異的な遺伝子強制発現やRNAiなどの方法により機能解析を進める。
2 睡眠-覚醒時の脳神経活動の電気生理学的解析
ハエにおいても睡眠は脳の機能であり,哺乳類の脳波のように,睡眠-覚醒状態と相関する脳神経活動が観察される可能性がある。実際に,ハエの脳の一部から記録した局所細胞外電位(LFP)の量が睡眠-覚醒状態と相関するという報告もある。そこで,さらに詳細にLFPと睡眠-覚醒状態の関係を調べること,また,睡眠-覚醒を制御する脳の領域を同定することなどを目的とし,ハエの脳のLFP記録を試みた。現在までに短期間(数秒程度)のLFPの記録には成功しており,今後はまず,長期間(数時間から1日)の記録と同時にハエの脚の動きや姿勢をモニターすることで,LFPと睡眠-覚醒状態の関係を詳細に検討する。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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