研究概要 |
1.アメリカ合衆国の社会保障、社会福祉に関連する項目について、複数執筆を行った。まず『現代アメリカのキーワード』(中公新書)において「社会保障」及び「健康維持機構」の項目を担当した。また、ワシントン大学シアトル校(アメリカ合衆国)のQ.タイラー(Quintard Taylor)博士が中心になって進めている「オンライン上におけるアフリカ系アメリカ人史についてのレファレンスガイド」プロジェクトに参加し、"Tillmon, Johnnie(1926-1995),""Wiley, George Alvin(1931-1973),""National Welfare Rights Organization, 1966-1975"について英語で執筆した。 2.様々な学会で報告、コメント、司会を担当した。まず、5月の地域社会学会第31回大会では「アメリカ合衆国の都市における人種、階級、貧困をめぐる政治」について報告し、6月のTenth Annual Asian Studies Conference Japanでは、司会及びコメンテーターを務めた。2007年2月には、科学研究費プロジェクト「日本型社会福祉システムの確立・変容過程の実証的研究-国際比較の視点から」の公開研究会にコメンテーターとして出席し、3月には社会政策研究ネットワーク第65回研究会にて報告を行った。従来、アメリカ史(歴史学)/アメリカ研究の分野で学会報告を行うことが多かったが、今年度は自己の研究をより広い視野の中で捉えなおすため、福祉国家及び社会政策研究などの分野で積極的に学会活動を行った。 3.第二次世界大戦後の日本の福祉政策における在日外国人が置かれた状況、在日外国人の側からの福祉権の獲得に向けた運動、1960・70年代の川崎市における住民運動について、二次文献を広く読むとともに、川崎における在日外国人の「コミュニティ」活動の事例について調査・研究を行った。
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