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2008 年度 実績報告書

新規エステル等価体を活用した触媒的多不斉中心同時構築法の開発と医薬化学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 06J11617
研究機関東京大学

研究代表者

森本 浩之  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードトリクロロメチルケトン / 直接的触媒的不斉反応 / アゼチジンカルボン酸 / ルイス塩基 / アゼチジンカルボン酸 / 希土類アリールオキシド / ブレンステッド塩基
研究概要

本年度の研究目的は、前年度までに達成された直接的触媒的不斉反応を基盤として、タキソールよりも強力な抗ガン活性を有する天然物(+)-Discodermolideの触媒的不斉全合成に取り組むことであった。しかしながら、本合成に必要なアルドール型の反応の開発には困難を極めた。そこで、本研究当初の研究目的であったトリクロロメチルケトンをエステル等価求核剤とする直接的触媒的不斉反応の更なる展開について検討を行ったところ、ルイス塩基の構造をビスフォスフィンオキシドへと変化させることにより、これまでとは逆の高アンチ選択的な直接的触媒的マンニッヒ型反応が進行することが明らかとなった。また、本反応系はアリールオキシド部位の構造を変化させることにより、エナンチオ選択的反応へと展開可能であった。さらに、本研究の過程において、Pyboxやビスフォスフィンオキシドといったルイス塩基が存在しないと反応が進行しないことが明らかとなり、この知見をもとにルイス塩基によるブレンステッド塩基の活性化というこれまでにない新たな概念を確立することができた。また、得られたマンニッヒ体は他の方法では合成困難な多置換アゼチジンカルボン酸誘導体へと変換可能であることも見いだした。一方、本反応の開発過程でフェノール類のイミンへのオルト位選択的直接的触媒的不斉付加反応が進行することを新たに見いだした。本反応は従来等量の金属試薬が必要であったものが触媒量の希土類触媒により進行している点で興味深い。現在本反応の条件最適化、基質一般性などについて検討をおこなっており。結果がまとまり次第速やかに一流雑誌に発表予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Lewis Base Assisted Bronsted Base Catalysis : Bidentate Phosphine Oxides as Activators and Modulators of Bronsted Basic Lanthanum-Aryloxides2008

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Morimoto
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie, International Edition 47

      ページ: 9125-9129

    • 査読あり
  • [学会発表] トリクロロメチルケトンを求核剤とする直接的触媒的不斉マンニッヒ型反応の開発と多置換アゼチジンカルボン酸誘導体合成への応用2008

    • 著者名/発表者名
      森本浩之
    • 学会等名
      第38回複素環化学討論会
    • 発表場所
      広島県福山市
    • 年月日
      2008-11-22
  • [学会発表] Direct Catalytic Asymmetric Mannich-type Reactions Using Trichloromethyl Ketones as an Ester Equivalent Donor2008

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Morimoto
    • 学会等名
      11th Belgian Organic Synthesis Symposium
    • 発表場所
      ベルギー大学
    • 年月日
      2008-07-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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