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2006 年度 実績報告書

カエル餌定位行動の情報処理メカニズムの解明とそのロボティクスへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 06J52952
研究機関九州工業大学

研究代表者

本城 繁幸  九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードカエル / 定位行動 / EMG
研究概要

カエルにおけるこれまでのEMG記録は、脊髄に化学的または電気的な刺激を与えることで誘発させた払拭反射に関する研究等で行われてきた。しかし、自発的な行動の一種である餌取り行動についてのEMG記録実験は行われたことはなく、さらに、視覚刺激による誘発を試みることはこれまで行われていなかった。この研究が成功すれば、定位行動のmotor outputに関する新たな研究手法として貢献することが期待できる。
これまでに餌取り行動中の活性化された筋肉の電気的な応答を測定するためにカエルの肢の筋肉に、麻酔下で電極を埋め込み、リード線を多チャンネル高感度増幅器に接続し、筋肉からの電気的活動(EMG)の記録を行った。さらに、このカエルを円柱に入れ、上方に設置した、CCDカメラによってPCにて行動を記録した。この時、行動の開始と終了を検出し、HDDへ記録を行う検出ソフトウェアを用いてEMG記録中の行動を同時記録することが可能となった。
来年度は記録中のカエルの周囲で餌であるコオロギを自由に移動させ、その時発生する定位行動中のEMGとカエルの定位角度とコオロギの移動軌跡を記録する。EMG記録とカエルの定位角度より段階的な速度上昇の発生時の各筋肉の活性化パターンを測定する。このパターンを因子分析することでいくつかの基本的な構成要素を導出し比較する。その結果motor outputのメカニズムが構成要素の数によって決定されるのか、各構成要素の振幅の変化によって決定されるのかを解明する。
さらにはその他の分野の研究結果をもとに、行動発現の処理系をモデル化し、それをチップ化していきたい。
可能ならば、さらにロボットに応用し、その結果、得られる行動と、実際の行動とを比較し、その相違から、再び行動実験、組織実験等に還元していきたい。そして、この研究系をその他の動物に応用できるような新たな研究手法としていきたい。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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