研究課題/領域番号 |
07041009
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 久美子 名古屋大学, 文学部, 講師 (80252203)
|
研究分担者 |
SONGKHUN Ch シーナカリンウイロート大学, 東北タイ芸術・文化研究所, 研究員
黒田 景子 鹿児島大学, 教養部, 講師 (20253916)
桜井 由躬雄 東京大学大学院, 人文社会系研究科, 教授 (80115849)
|
キーワード | 東南アジア / タイ / 北タイ / 東北タイ / 村落 / オーラルヒストリー / ランプーン / ヤソ-トン |
研究概要 |
10月上旬までに2回行うはずであった研究会は、日程の調整がつかず1回しか行うことができなかった。よって、そこで討議された内容をもとに、電話、FAX、手紙で連絡をとりあいながら具体的研究方法について検討を続け、質問内容の設定や調査予定村の地図上での確認など、基本的な事柄を検討した。9月に黒田が資料収集に行く計画は鹿児島大学での職務のため実現できなかった。そこで、黒田は、3月の東北タイ調査の前に4日ほどをかけてバンコクで史料調査を行うことになった。また、加藤は、当初の予定である北タイにおける2回の調査に加えて12月下旬からも2週間北タイに赴き、黒田がチェンマイで行うはずであった文献調査を代わりに行い、かつ、村落での聞き取り調査を進めた。よって、北タイでは、25-30か村を調査するという当初の予定を上回り、1月初めまでに50か村ほどの村を調査できた。その結果得られた新たな知見としては、ランプーン県調査村はほとんどがムアンヨーンからの移民とその子孫のつくった村落であること、移民後の最初の集落のひとつが扇状地扇端部近くのチャンカオノイ村付近にできたこと、1960年代にランプーン県からチェンマイ県やチェンラ-イ県への移民があったことなどである。3月に予定されていた東北タイ地域における実地調査は、討論の結果、日本側研究分担者3名が3つに分かれて8日間の集中的調査を行うことによって、調査予定の約60か村すべての調査が終了できるという結論に至った。したがって、東北タイ調査の前に、加藤は再び北タイ調査地で補充調査を行うことになった。また、桜井と黒田は本調査と類似の方法で村落調査を行おうとしている台湾中央大学とタイ国シ-ナカリンウィロ-ト大学ソンクラ-校の研究者をそれぞれ訪問し、研究方法に関する情報を交換することにした。それによって、調査方法の有効性について最終的に確認したあと、東北タイ調査に入る予定である。
|