研究課題/領域番号 |
07041010
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石原 潤 京都大学, 文学研究科, 教授 (70080265)
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研究分担者 |
宋 延洲 中国河南省科学院, 教授
孫 尚倹 中国河南省科学院, 院長
小島 泰雄 神戸市外国語大学, 外国研究所, 助教授 (80234764)
林 和生 國學院大学, 文学部, 教授 (30135488)
秋山 元秀 滋賀大学, 教育学部, 教授 (00027559)
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キーワード | 中国 / 河南省 / 登封市 / 山地農村 / 商業 / 郷鎮企業 / 兼業 / 土地開発 |
研究概要 |
本年度は、河南省の地方都市登封市(観光都市である登封市街地と周辺の山地も含む広大な農村地域で人口60万)において、河南省科学院および登封市人民政府の全面的協力の下に調査を行った。全員が都市班、市場班、郷鎮企業班、農村班の4組に別れ、1)都市班は、中心市街地を構成する城関鎮を中心に、観光都市としての機能及び都市改造について、2)市場班は、国営商業部門を構成する商貿局管理下の流通機構・百貨店、市商業協同組合翼下の流通機構、及び市街地及び農村部の約20カ所の小売り市場について、3)郷鎮企業班は、各郷鎮における郷鎮企業の現況と発展過程にいて、4)農村班は、山地も含んだ農村地域である大金店鎮を中心に、農村住民の生活空間、土地開発、土地利用について、それぞれ、観察・聞き取り・アンケートによる調査を実施した。 この結果、1)登封市街地には、改革解放後、観光都市として顕著な発達が見られたが、近年の観光客の頭打ちや季節性など問題点が多く見られること、2)国営商業・協同組合営商業が市場経済化の進展の中で相対的に衰退し、百貨店等も売場毎に承包(請負)制が採用されつつある一方、個体戸(個人営業)商店及び集貿市場の発展が顕著であること、3)郷鎮企業の発展は、鉱産資源の発掘や加工工場を除いて、あまり顕著ではなく、技術や企業家精神の導入が必要であること、4)農村では、土地生産性の低さから、鉱山労働等との兼業化が顕著で、一方傾斜地の未登記の開発も行われていること、などが明らかにされた。
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