研究課題/領域番号 |
07041025
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
吉村 作冶 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80201052)
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研究分担者 |
柏木 裕之 日本学術振興会, 特別研究員
秋山 慎一 早稲田大学, 商学部, 講師 (20221715)
高宮 いづみ 早稲田大学, 文学部, 講師 (70221512)
近藤 二郎 早稲田大学, 文学部, 講師 (70186849)
西本 真一 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (10198517)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | エジプト / 北サッカラ / アブ・シール南 / 新王朝時代 / 石造建造物 / カエムワセト / ラメセス2世 / トトメス4世 |
研究概要 |
1991年以降の発掘調査によって、本遺跡においては、新王国時代第19王朝ラメセス2世の第4王子カエムワセトに所属する大型石造建造物が検出されていた。平成9年度には、石造建造物の完掘と周辺遺構の検出を主な目的として発掘調査が行われた。 調査の結果、石造建造物南側外壁と南西コーナーが検出され、南北約25m、東西約30mという建造物の全体規模が確認された他、東西方向の主軸を中心としてほぼ左右対称の構造を持つことが明らかになった。さらに、北西コーナー部においてカエムワセトのファイアンス製スカラベと小牌を含む地鎮具が検出され、石造建造物が王子自身によって創建されたことが確実となった。 また、建造物の東、北および西側において周辺遺構の検出を試みた結果、東側丘陵斜面下において石灰岩製の石材配列が、北側において石灰岩製のペイブメントが検出され、 本遺跡には石造建造物以外にも多数の遺構が築かれていることが明らかになった。さらに、丘陵西側斜面の発掘調査では、堆積中から、土器とプラスターを中心とする残存良好な遺物が多数検出された。これら石造建造物周辺の調査によって入手された遺物の中には、年代が明確に知られるものが多数含まれていた。 平成9年度の調査は、第19王朝の石造建造物が中心部を占める本遺跡が、実際には第18王朝からビザンツ時代まで、2千年近くの長きにわたって使用され続けたことを明瞭に示した。特に、第18王朝中期に年代付けられる多量の青色彩文土器をはじめとする土器群の出土は、従来ほとんど知られていなかったメンフィス地区における同時期の土器の集成を可能にしたことで重要である。さらに、末期王朝時代の遺物と銘文の出土によって、この時期にも本遺跡が人間活動の領域になっていたことが確認された。
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