研究分担者 |
郭 治中 内蒙古文物考古研究所, 副研究員
郭 素新 内蒙古文物考古研究所, 副研究員
田 広金 内蒙古文物考古研究所, 研究員
谷 豊信 東京国立博物館, 東洋課・中国考古室, 技官 (70171824)
高浜 秀 東京国立博物館, 東洋課・中国考古室, 室長 (60000353)
山本 忠尚 天理大学, 文学部, 教授 (10000506)
宮本 一夫 九州大学, 大学院, 助教授 (60174207)
岡村 秀典 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (20183246)
大貫 静夫 東京大学, 大学院, 助教授 (70169184)
|
研究概要 |
1,予備調査 秋山は7月4日〜7月11日まで,寧夏回族自治区を訪れ,関係方面と本研究テーマのための共同研究について協議を行い,併せて,固原博物館においてオルドス青銅器を調査した。 2,発掘調査 秋山,大貫それに研究協力者廣川・小田木・今井は8月1日。宮本と浜名(研究協力者)は8月5日。山本は8月12日に,それぞれ中国入りし,8月2日から8月31日まで,昨年発掘した王墓山上遺跡の北にある,石虎山遺跡の発掘調査を行った。石虎山遺跡はほぼ同時期の遺跡が東西に約200mほどの距離をおいてならぶ。西の石虎山I遺跡では住居址を取り囲む環濠の全貌を確認することが出来た。環濠は東西約120m,南北約90mの隅丸方形で,四方に出入り口がある。表土が流失したため,環濠内の住居址は保存状態が良くなく,辛うじて4基の住居址と,それに伴う貯蔵穴を検出できたが,住居址の配置状況をあきらかに出来なかったのは残念である。他方,環濠の外では北側に2基の大型住居址を発掘し,その付近から大量の獣骨を発見した。 東の石虎山II遺跡には環濠がない。約500m^2の発掘区の中から住居址14基,墓1基それに多数の貯蔵穴を発掘し,土器,石器,骨角器などの遺物を発掘し,I・II遺跡を併せて大きな成果を得ることが出来た。 今回発掘した石虎山遺跡は共に仰韶文化前期に遡る,この"岱海"地区最古の後岡一期文化に属する遺跡である。今回の発掘によって"岱海"地区における農耕の始まりの様相を明らかにすることが出来た。 3,オルドス青銅器の調査 9月1日からは,5名で各地のオルドス青銅器調査を行った。また,包頭周辺の新石器時代祭壇遺跡の調査も併せ行った。
|