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1997 年度 実績報告書

モンゴルにおける民族形成の歴史民族学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07041037
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

松原 正毅  国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, センター長教授 (30110084)

研究分担者 楊 海英  中京女子大学, 人文学部, 助教授 (40278651)
萩原 守  神戸商船大学, 国際文化学系, 助教授 (20208424)
小長谷 有紀  国立民族学博物館, 第一研究部, 助教授 (30188750)
林 俊雄  創価大学, 文学部, 教授 (50132759)
堀 直  甲南大学, 文学部, 教授 (80140391)
キーワードシベリア / ブリヤ-ト・モンゴル / モンゴル / 民族関係 / 遊牧 / 社会主義 / 匈奴遺跡 / 仏教寺院
研究概要

ロシア連邦、主としてブリヤ-ト共和国において民族学・考古学的な実地調査を行った。
まず、シベリアの中心都市イルク-ツク市の北西にあるブリヤ-ト・モンゴル族自治州を訪問した。この自治州は本来、ブリヤ-ト共和国の一飛び地であった。旧ソ連時代、ブリヤ-ト・モンゴル族の分断を図って別の行政組織に創り上げたのである。現地では当自治州の研究者と州内の考古学遺跡を訪問した。また社会主義時代の社会制度について聞き取り調査をし、復活しつつあるシャマニズム儀礼を観察した。
ブリヤ-ト共和国においては、同国科学アカデミー歴史研究所の研究者と懇談したうえ、現地研究者とともにブリヤ-ト・モンゴル族の発祥の地とされるバルグ-ジン盆地を訪ねた。遺跡の計測を実地し、聞き取り調査を行った。続いて、首都ウランウ-ド市経由で南下し、同国南部に分布する匈奴時代の遺跡を訪れ、計測を含む実態把握に努めた。
モンゴル国へは、昔から蒙・中・露三ヶ国の貿易通商の拠点であったキャフタ市経由で入国した。
モンゴル国ではまず同国北部にある清代からの名刹、アムルバイスガラン寺を訪ね、モンゴルおよびシベリアにおける仏教の歴史的機能について調査した。その後モンゴル国東部に入り、オノン川とケルレン川流域にあるチンギス・ハーンゆかりの諸聖地を訪ねた。モンゴル帝国時代の遺跡を計測観察し、当地に居住するブリヤ-ト・モンゴル族について聞き取り調査で資料収集した。これらのブリヤ-ト・モンゴル族の一部はロシア革命の時にシベリアから移動してきた人々である。最後は、モンゴル国南東部のダリガンガ地域で調査したあと首都ウランバートルへ帰還した。
今回の調査を通して、北アジアにおける諸民族の歴史と現状の実態把握を達成できたことにより、今後の学術研究にさらなる飛躍が期待できよう。

  • 研究成果

    (13件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (13件)

  • [文献書誌] 堀 直: "「唐代以降の西城・トルファンの歴史」" 『李刊 文化遺産』. 4. 59-61 (1997)

  • [文献書誌] 堀 直: "「回彊犯科帳一清代漢籍史料からみたる社会の一断面一」" 『甲南大学紀要 文学篇』. 102. 24-43 (1998)

  • [文献書誌] 林 俊雄: "「1955年西モンゴル調査行(2)」" 『草原考古通信』. 8. 11-27 (1997)

  • [文献書誌] 林 俊雄: "「遺跡の宝庫、モンゴル」" 『アジア読本 モンゴル』. 106-115 (1997)

  • [文献書誌] 林 俊雄: "「草原遊牧文明論」" 『岩波講座 世界歴史3:中華の形成と東方世界』. 125-149 (1998)

  • [文献書誌] 林 俊雄: "「スキタイ時代におけるグリフィン図像の伝播」" 『創価大学人文論集』. 10. 188-217 (1998)

  • [文献書誌] 林 俊雄: "「東アジアのグリフィン」" 『シルクロード研究』. 1. (1998)

  • [文献書誌] 林 俊雄: "「書評・沢田勲著『匈奴-古代遊牧国家の興亡』」" 『東方』. 195. 20-23 (1997)

  • [文献書誌] 萩原 守: "「モンゴル及び南シベリアの民族・遺跡調査(1995・1996)」" 『神戸商船大学紀要』第一類文化論集. 46. 65-95 (1997)

  • [文献書誌] 萩原 守: "「清朝支配下のモンゴル、モンゴルの独立から現代まで」" 『アジア読本 モンゴル』. 87-98 (1997)

  • [文献書誌] 楊 海英: "「チンギス・ハーンとその子孫たち-世界帝国の英主から「中華民族の英雄」へ-」" 『茨城県立歴史館報』. 24. 1-13 (1997)

  • [文献書誌] 小長谷 有紀: "『アジア読本 モンゴル』" 河出書房新社, 301 (1997)

  • [文献書誌] 楊 海英: "『「金書」研究への序説』" 国立民族学博物館, 335 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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